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チェンジ ザ コミュニケーション ~多様性を楽しむコンフリクト・マネジメント

2012年1月16日 03:01

第136回 景色と意識

1月に入って一段と寒さが厳しくなったように思われる東京の自宅の玄関を出ると、澄んだ空から富士山を眺め、プチ願掛けをしてしまう鈴木有香です。ちょいと前までは、田端という山手線の駅でも最もマイナーなところに住んでいました。道路に沿った舎人ライナーや高層マンションに遮られ、空の広ささえ感じられない状態でした。ですから、晴れた日に広がる空と富士山を拝めるのは非常に贅沢な気分になります。

人生ン十年も生きていると、歩き方にしろ、姿勢にしろ、言葉遣いにしろ、その人のくせ、習慣がついてきます。一方、新しいことを学び、実践していくということは、自分の従来の習慣をちょっと変えることになります。この「ちょっと」というのは、実はそんなに簡単ではありません。急激な環境の変化やよっぽどの覚悟がいります。私の場合、「夜、空を見上げて星を見る」という行動も田端ではほとんど忘れていました。でも、今の環境だと、晴れていれば、星を見て「なんとなく宇宙と自分がつながっている」という気分に浸ることができるようになりました。昼間だと、空と大地の境目が見えるのですが、夜だとその境目がなくなり、無限の宇宙と私の空間がつながっている気持ちになります。

こういった気分というのは、都内の下町育ちの私には非常に新鮮なことなのですが、夜に星が見えるという普通の環境(以前の私には非日常)の人には改めていうこともないことでしょう。しかし、行動が変わると、感じ方やモノの見方が変わってくるというのは事実です。

12月にあるワークショップに行き、そこでメンバーが創出した課題は「ありのままの自分になり、人のありのままを受け止めよう!」ということでした。そのために、まず、自分たちの行動を変えるために、何か日々継続してできることをしようと話し合いました。そこで、決定したのが「毎日、必ず10秒、生きている植物を触る。」ということでした。(食用の野菜はとりあえず含まない。)

それ以来、私はとりあえず、毎日それを実行するようにしています。今のところ、どんな変化が起こったかというと、

1)   町を歩きながら、木々や草花があることを確認するようになった。(実は、都内と言えども、いろいろなところに植物があることに気が付きました。)

2)   触ろうと思う木や植物をしっかり見るようになった。(今まで、木の太さ、葉の色つやとか意識していませんでした。)

3)   名もない木や街路樹や路地の花を見つめつつ、なんとなく「感謝」する気持ちが生まれたり、木に話しかけている自分がいる。

まあ、実際「自分のあるがまま」というのは、まだよくわからないのですが、1日1回は素直に、今生活でている環境に感謝する気持ちが生まれてきているのが、私の小さな変化のようです。

2012年1月16日 03:00

第135回 新年の新感覚

「明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。」と月の半ばを過ぎてから言っている鈴木有香です。2012年が2週間過ぎたことですが、みなさまはいかがお過ごしですか。

私は昨年末からちょっと変わったことが起こっています。 まず、何より驚いたのが生まれて初めて、実質的な抽選なるものに当選したことです。昨年の10月末に山口宇部空港でお土産を買ったときにもらった国体記念の抽選はがきで、なんと、「フグ刺しセット」が当たったことを年末に知り、大みそかにそれをいただいたということ。陶器にもられたフグ刺しの美しさ、口に入れたときの滑らかさ、ゆずポン酢の風味を堪能しました。

そして、大みそかの朝、久しぶりに友人から電話をもらい、横浜での年越しジルベスタ―コンサートを楽しむことができました。チャイコフスキーの「祝典序曲1812年」の祝砲とともに年越しができたのは感動ものでした。このところ、昭和歌謡曲(タイガースと山本リンダ)にはまっていたのですが、クラシックの夜もなかなかいいものでした。私はあまり音楽はわからないのですが、目を閉じて音楽を聴くと、曲調に合わせて、頭の中で映像が勝手に出てくるのでその想像の世界に浸るのが好きです。「1812年」はロシア軍がナポレオンのフランス軍に勝ったときの曲なので、フランス国家の「ラ・マルセイエーズ」の曲調でフランス軍がだんだん負けていくのがはっきりと感じとれます。

その翌週にまた友人の企画したピアノとバイオリンのコンサートに行ったのですが、ピアノソロのドビュッシーの「月の光」、「喜びの島」など、青い月影のきらめきや祝福の暖かな色が映像となって見えてきて、「あ、こいつぁ春から縁起がいいや!」という気分になりました。

元旦は家族の宴会ですが、弟のお嫁さん含めて5人で日本酒、ワイン、シャンパンなど合計2升は軽く空けていました。(いったいどういう家族なんでしょう!)新潟の方にいただいた大吟醸「越の寒梅」、にごり酒の五郎八、ワイナリーが親戚という方にいただいた山梨の赤ワイン、鈴木家一同お礼を申し上げます。

通常、人の情報収集の8割は視覚からくるものと言われていますが、新年は「味覚」と「聴覚」から始まっているように思われます。視覚は音楽を聴いたときの映像でしょうか? あとはどんな香りと「触覚」が今年の私の感覚器に飛び込んでくるのでしょうか???

みなさんも五感、第六感をフル活用しつつ、素敵な2012年をお迎えくださいませ!

2011年12月28日 18:55

第134回 チャイルド・ロックとバリア・フリー

10月末の山口出稼ぎ以降、腰痛がなくなっている鈴木有香です。仕事で行ったんですが、宿泊するところ全て温泉付きで、朝と夜と確実に2回入る日々を1週間続けたにだから、立派に湯治と言えるでしょう。去年から1年間は腰痛に悩まされ、トイレに行くことすら辛く、日常の決まりきった所作ができるということの有難さをしみじみ感じていました。と、同時にバリアフリーの有難さを感じました。

東京のほとんどの駅は今はホームへのアクセスにエレベーターやエスカレーターが付いています。直立するのがやっとのレベルでは、そのアクセスが「神の御手」に感じます。重い荷物を引きづる辛さも軽減してくれます。個人の身体状態に関係なく、誰もが障害を感じることがないように社会的なインフラが整えられることをバリア・フリーと言いますが、「全ての人が使いやすい」ことはいいことだと思います。なぜなら、年齢などに関係なく、人は怪我をしたり、病気になったりして、常時「絶好調な」健康状態にあるわけでもないからです。誰しも、身体の痛みを感じ、身体が自由に動かせない状態になる可能性はあります。

そ、そんなとき、新しいライターを手にしました。

「う、う、重い、う、う、動かない!」という状況に陥りました。ライターのボタンが重すぎて火がつかないのです。

「いやー、新しい決まりでライターにチャイルド・ロックがついたんですよ。」とお店の人の解説が入りました。

確かに、「チャイルド・ロック」、子どもが簡単に火をつけられる重みではありません。握力が46kgあった元女子高校生が簡単に火をつけられないのですから。子どもの火遊び防止ということだそうですが、特に手先に全く問題がない大人の女ですら、火をつけるのに苦労する仕掛けを作ることはいかがなものかと思いました。

「そ、そんなの親の躾と親の注意力の問題じゃないですかぁ!むしろ、災害時に火が必要になったとき、サバイバルのためにライターが使えない人が子どもを含めて出ることをどう考えるんですか?」

「緊急事態でなくても、バリア・フリーの観点からはどうでしょうかぁ~?」

なんて、タバコ屋のおじさんと議論が盛り上がってしまったのですが、みなさんはどう思いますか。

古いドラマを見たりすると、10歳にもならない「おしん」は家族のため、奉公先のため釜炊きをしてました。要は「危ないもので、遊ばないという教育の問題では??」

タバコ屋のおじさん「おれもそうだと思うよ。火遊びがどんだけ悪いかなんて、殴ってでも教えるよ。だけどさ、最近の親って子どもに叱ることできないだろ。だからさ・・・・、親が子どものままなんだよ。」

問われているのは、「大人」とは何か、何をすべきかという問題なのかもしれません。そして、自分が大人と思うのであれば、そこに至らない「子ども」に何をしてあげることがベストなのか、まずは個人で考え、周りの人と話し合うことなんじゃないかと。

防災のためのライターのチャイルド・ロックの安易な規制に頼る前に、大人が子どもに適切な火との付き合い方を教えることが古代からの伝統じゃないかと思いました。

2011年12月22日 13:37

第133回 ゲゲゲのボイスワーク

火曜日の午後は町田にある某大学に行き、そのスタッフルームでオーラの色を診断されている鈴木有香です。まあ、客観的、実証主義的パラダイムの人には「なんのこと?」とか言われそうですが、よりにもよって、その教員室、いわゆるスピリチャル系の方々が大勢いらっしゃいます。

先日、AI(アプリシエィティヴ・インクィリー)の3日間研修に行って、少し自分を肯定的に考えようとか、人々が肯定的な対話をすることのお手伝いができる今の仕事はやっぱり好きだなぁ~とか思っていたところ、大学のスタッフルームに行くと、いきなり3人の方から「有香ちゃん、どうしたの?今日はキラキラしているよ。」と言われ、そして、「緑色のオーラが見える」というお言葉をいただきました。緑はコミュニケーションを表す色だから、自分がまたコミュニケーションについて深い洞察に行ったことを指摘されたように思いました。

そして、先週、魂のボイスワークをする久美子さまがついに我が家に来て、私のためにトレーニングをしてくれました。「このワークは声を通じて、自分を取り戻すものよぉ!身体からいろんなものが噴き出すからねぇ~」と言われていたんですが、私は半分嘘だろぉ!と思っていました。

とりあえず、まずはアレクサンダー・テクニークの死体エキササイズ(全身の力を抜くワーク)をやってから、久美子さまの指示に基づいて、深呼吸をしながら、ため息、深呼吸をしながら、声を出すということを繰り返し、15分ほどでしょうか。突然、「うっぅぷ!」とこみ上げる感覚が生じ、急いでトイレに駆け込みました。朝から食べたものは45分前にいただいた紫芋のモンブランだけだったので、便器にはかわいいピンク色が広がっていました。

さらに、深呼吸を続けます。意図はしないのですが、勝手に身体から声がでます。自分の声でないような高い女性の声が出るかと思いきや、突然低音のうめき声になったり、そして、まあ それとともに臓器の奥から何かが出てくるような。

「有香ちゃん、違和感を感じているところに注目して、さぁー、あ~!」

久美子さまは私の傍らで私の声に合わせてハミングを続けます。50分ほど、私はトイレで雄叫びとうめき声をあげている感じ。正直言って、身体がもう疲れているという状態で。頭脳は明晰で、特に感情的なものは全く出ないのですが、とにかく吐きまくりました。

翌日は今度は久美子宅のトイレで45分、同じことをしていました。深い呼吸と身体に意識を当て、声を出すことで身体の奥に巣食っていた否定感情を出し切るワークでしたが、本当に自分の身体が勝手に反応するんで怖かったです。

その後、今度は肯定的イメージを声を出しながら探るワークに入りました。プロセスワークやNLPのワークでよくイメージを探索するワークがあるのですが、こういうのは苦手だったのですが、今回はスーッとイメージが出てきました。それもなんと青いサリーを着ている私自身なんです!にっこりと笑って、黒髪の上には金色のティアラ!何が私の身体に、深層心理に起こっているのか?

それはまだわからないのですが、今週の火曜日、大学の教員室に入ったら、「有香ちゃん、なんか大人の女性っぽい雰囲気だよぉ」とまた声をかけられました。そして、私のオーラは「何かを達成したようなピンク」とのことです。自分では何の変化かよくわからないけど、何かいいことが身体の奥で起こっているように思えます。

2011年12月 6日 09:48

第132回 小学生の入試、大学生の実際

あまり実感がないのですが、最近の中学入試はマジらしいことを知った子どもを持たない鈴木有香です。公立の中高一貫教育校などができ、中学校や高校のあり方が以前より複線構造になっています。カリキュラムの微妙な違いで、「中等教育学校」、「併設型中学、高等学校」、「連携型の中学校、高等学校」と三つの形態があるそうです。

一般的には「入試」という言葉が保護者や子どもたちの間で使われていますが、こうした公立中高一貫校の入試は「適性検査」と言った名称が使われています。適性検査は各学校によって内容は異なりますが、基本的に会話や図表を関連付けて読み取るような読解の基礎をみるものと作文のようです。

小学6年生の子どもが持っていた模試の内容を見せてもらいましたが、びっくりしました。まず、読解ですが、中国と日本の輸出入グラフ、中国への日本企業進出数の変遷のグラフ、日中米の賃金比較のグラフなど様々な資料を基に、小学生のグループが発表しているという状況の会話です。

「中国の賃金はグラフを見ると、日本の20%程度で安いので、中国への日本企業の進出は増えているのではないかと思います。」といった答えを要求する設問が並んでいます。

つまり、図表を理解して、因果関係を論理立てて書けという意図ですが、こうしたレベルの文章が書けない大学生も少なくないことを知っている私には驚きです。ここ数年の学部生のレポートでは、因果関係の接続詞が使えない、根拠をもった推測表現ができないという事例が数多くあるので、正直言って、なんで小学生の入試レベルの文章が大学生が書けないのか、言えないのか理解に苦しみます。

さらに、作文は400字の長さで「日本とアメリカの違いを書きなさい。」といった一つのテーマを取り上げ、段落を分け、自分の意見とそれを指示する例を入れて述べるようなものでした。しかし、その模試の配点に私は驚きました。全部が減点法でした。項目は「論理性」、「記述力」など書いてあるのですが、原点されているポイントが、「段落分け」、「句読点間違い」など、表記に関係するところが多いように見えました。漢字は小学校でならう教育漢字は全て感じで書かないといけないようです。例えば、「ゲームのし方」ではなく、「ゲームの仕方」と赤が入っています。

結果、原稿用紙の使い方が正しく、正確な文字表記と段落分けができ、いかにも暗記したかのような魂のない大人受けする作文が高得点を得られる仕組みです。想像力、発想力といった主観的なところは一切加点されません。実際、作文で客観的に得点化しやすいのはそんなところですが、ルールに忠実なところだけを評価することで、クリエイティブな発想や変化の激しい時代を乗り切る生きる力みたいなものは数値化できないという理由で、評価されないのかな?と思ってしまいました。減点主義でなく、加点していく発想も必要ではないかと思います。

同時に、小学生レベルで原稿用紙の正しい使い方を習っているはずなのに、どうして今の大学生のレポートは改行がなかったり、レポートのタイトルや氏名まで指示しなければ書かないものが増えているのかも疑問です。

「入試とゆうような・・・」という表現は多くの大学生のレポートに見られる誤用ですが、このレベルは中学入試では明らかに減点対象です。

テストのときだけ、正しい書き方、でも日常には応用しないといった使い分けはどういう発想から起こるのでしょうか。

プロフィール
ニックネームさん
鈴木有香(ゆかぴー)
早稲田大学紛争交渉研究所客員研究員、桜美林大学・亜細亜大学非常勤講師。コロンビア大学にて修士号取得。米国諸大学講師を経て現職。一部上場企業(外資系含)でリーダーシップ研修等担当。 著書に「交渉とミディエーション」(三修社)など。早稲田総研インターナショナル「コンフリクト・マネジメント」講師。詳細:http://www.quonb.jp/individual/theme/management_basic.html
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